こんにちは。seiです。
だいぶ暖かい日が続きますが、今は冬です。しかも、師走。毎年、12月に入った後のあのせわしい空気間を感じて、「今年も終わりだなぁ・・・」と哀愁漂わせていたのに今年はなんか変。まぁ暖かい分には体の節々が調子いいのでいいのですが。それにしても忙しいですよねぇ師走って。
さて、今日はガンプラ、「HG ギラ・ズール」が完成しましたので、製作過程とともにお披露目したいと思います。
HG ギラ・ズールについて
2009年12月発売。ガンダムUCに出てくるネオ・ジオン「袖付き」の量産機です。ファーストガンダムでいうところのザクといったところでしょうか。今から9年前のモデルになりますが、まったく古めかしさを感じないデザイン。プロポーションも文句なし。箱絵かっこいいです。価格は1,500円でおつりがくる程度です。
ランナー構成は以下の通り。標準的なHGのパーツ数だと思います。色分けもとてもよくできており、素組みでも高い再現度となる当たりモデルです。UCの袖付きタイプすべてに言えることですが、「エングレービング」と呼ばれる襟や袖の装飾に関してはシールでの再現となっております。
今回の製作コンセプト
今回の製作、せっかくこんなにかっこいいモデルなので、いままでやったことないこと思いっきりやってみようと思い立ちました。しかも、価格的にも安いため、失敗しても懐に優しい。素敵♪
なので、コンセプトは「ギラ・ズール 最前線へ」でいきます。
子供のころに読んだ小説版「逆襲のシャア」に出てくる挿絵に、ナイチンゲール(サザビー)とともに前線に進行するギラ・ドーガの姿があり、とても印象的で脳裏に焼き付いておりました。
その姿を、もっとスマートになったギラ・ズールで再現しようではないか、というコンセプトです。
したがって、料理方法は
- 全塗装 ※初挑戦
- ダメージ加工 ※初挑戦
- ウェザリング
- いつもよりまじめに作る
- でもめんどうで手間がかかりすぎることはスキップ
といった感じでいこうと決心しました。Noめんどう。ブレなし。
それでは早速作っていきたいと思います。
ランナーから切り取り→パーツ整理→ゲート処理
今回はちょっと真面目に、ランナーから切り取ったパーツのゲート跡をヤスリ掛けしようと思います。といっても、あまり熱心にはやらずに若干整える程度ですが。
まず、塗装色ごとにパーツをタッパーで分類します。わかりやすいように付箋に塗装する色を書いて貼っておきます。
次に、そのパーツひとつひとつのゲート跡をヤスリ掛けしていきます。ダイヤモンドヤスリしかなかったので仕方ないけどこれを使用しました。
削りカスが出るので、この後、中性洗剤で洗浄したりするのがいいのですが、そこは手抜きで「タミヤ モデルクリーニングブラシ」を使用してきれいにします。軽くブラッシングするだけで、ほこりとか細かい削りカスを取ることができます。
この後、仮組みやあとはめ加工、合わせ目消しなど小難しい工程がいくつかありますが、それも自分の今のスキルでは難しいのでスキップ。「早く塗装したい」って気持ちでいっぱいです。
塗装工程
サーフェイサー塗装
さぁ、塗装のお時間です。待ってました!!
今回初投入するアイテムがあります。どうしても試してみたかったサーフェイサーです。
これ。「ガイアノーツ サーフェイサーエヴォ シルバー」です。はい。
このサーフェイサー、世界初とメーカーが謳う画期的なアイテム。何が画期的かというと、その名の通り「シルバーのサーフェイサー」だからです。
通常、サーフェイサーという下地に使う塗料はグレーや黒が一般的でした。シルバーだと何が得なのか?
それは、普通シルバーを塗装する場合は、「ブラックで塗装した上からシルバーを塗装する」という2回の重ね塗りを行う必要があるのですが、このシルバーサーフェイサーを使用すれば、1回の塗装で下地処理が完了し、シルバー塗装も完了する、という時短兼厚塗り防止アイテムなのです。シルバーなのでその上からクリアカラーなんかを吹いてキャンディ塗装もできるのではと思います。(発色のほどはわかりませんが・・・)
しかも、価格はガイアの他のサーフェイサーエヴォシリーズと同じ。エコロジー&エコノミー!!
ってことで、シルバーサーフェイサー吹いてみました。普通の塗料と同じように3倍希釈でエアブラシで吹いています。ちなみに、小キズとかでててもヤスリ掛け→再塗装なんてせずに進めてます。
いかがでしょうか?若干テカリ具合は少ない気がしますが、しっかりシルバーになっております。これでサーフェイサーなんです。すごいですねぇ。
でも、今回は全塗装するんでしょ?シルバーじゃなくてグレーとかブラックのサーフェイサーでいいんじゃないの?
鋭いね。でも、今回はシルバーじゃぁぁぁなければいけないんだ。下地がシルバーでなければできないことを後でするからお楽しみに。(ほとんどの人、気づいてるだろうけど・・・)
本塗装実施
サーフェイサーが乾いたところで、本塗装を実施したいと思います。今回のカラーは原作に忠実に行きたいと思いますので、取扱説明書の塗装色に従い、塗料を用意して実施します。塗料は基本3倍希釈でエアブラシで2度塗りとしています。
まずは、ランナー色での明るい方のグリーンパーツです。これには、ライトグリーンを1回目吹いたのですが、あまりにも明るくなりすぎてちょっと思った印象と違ったため、2度目はブラックとダークグリーンをライトグリーンに混ぜて少し濃いめのグリーンにしましたが、それでもちょっと明るくなりすぎてた感があります。
次に、ダクト類はゴールドとブラックを1:1の容量にしたものを吹きました。いい感じ。ブラック入れたけどあんまり明るさに変化が出ずゴールドが勝ってますね。まぁいいか。
そして、エングレービングの装飾がある、襟・袖・胸の各パーツに関してはホワイトを使用して塗装です。これに関しても今回初挑戦なんですが、ラッカー塗料とエナメル塗料の性質を利用したエングレービングの表現をしてみようと思い、まずはすべてホワイト一色で塗装します。
でもって、ホワイトで塗装した襟・袖・胸のパーツが乾いたら、エアブラシでタミヤ エナメルブラックを塗装します。溶剤もエナメル用の溶剤を使用して、ホワイトの上からしっかり塗装しましょう。
ちなみに、塗装パーツ少ないからって溶剤ケチって小さい瓶1本しか購入しませんでしたが、使用後のエアブラシのクリーニングとかにも使う必要あるのでもう少し大きいの買っとけばよかったと後悔です。
エナメル塗料に関しては2倍で塗料を希釈しました。それでも、だいぶ塗料ののりが悪く、見ての通り、エッジにかなり苦労しました。7回くらい塗装してやっとこさエッジにものりました。気温が低くなってきた屋外っていうのも痛かったが環境的に仕方ないのです。エナメル塗料、塗膜弱いので、簡単に塗装が剥がれます。取り扱いとか十分注意です。
無事、すべてのパーツを塗装し終えて乾燥も終わりました。
濃いグリーンのランナーに関してはダークグリーンで塗装してみました。
足底と胸のパーツはミッドナイトブルーです。
残りの関節や武器のパーツはライトグレー+ブラックを1:1で調色したものを塗装したと思います。
シュツルム・ファウストはライトグリーンにしています。
各バーニアに関してはシルバーのままにしておき、内部を筆塗りでクリアーブルーに塗っております。
組み立て前の全体図です。
エングレービング塗装はがし
襟・袖・胸のエングレービングをエナメルブラックで塗ったと思いますが、そのエナメル塗料を落とすことで、下地にあるホワイトを表面に出して、エングレービングをきれいに表現しようと思います。筆塗りでエングレービングみたいな細かいものを塗ろうとするとほぼ失敗しますが、この方法は自分みたいな素人でも簡単できれいにできるためオススメです。
用意するものは、エナメル溶剤かジッポオイルと、できればガイアノーツフィニッシュマスターなどのような平べったいめんぼうみたいなものがあればよいと思います。
ジッポオイルをフィニッシュマスターにしみこませたら、エングレービングの装飾に沿ってフィニッシュマスターの先端でこすっていくだけです。地道な作業ですが、根気よく集中してこすっていくと下地のホワイトが顔をきれいに出してくれるため、感動です。
エングレービングがきれいに表現できました。はみ出してしまった部分は、後で水性のガンダムマーカーなどでレタッチしてあげれば問題ありません。
塗装工程最後ですが、スミ入れを実施しました。普通であれば、スミ入れ、デカール貼り後、トップコートを行うべきなんですが、今回は後回し。とりあえず塗装は終了です。
組み立て
さて、出来上がった各パーツを説明書に沿って組み立てていきます。HG簡単ですねぇ。あっという間に完成しました。
どうでしょうか?HG ギラ・ズール、結構いけてます。全塗装したかわからないぐらい、元に近い色が再現できているのではないでしょうか?
で、ポーズいろいろ決めようと首をひねったら・・・
お逝きになってしまいました。おそらく原因は塗料を塗り重ねていたため、動きがきつくなっているのに無理やり首をひねったから。ちゃんと関節とかには塗料を塗ったくらないように対策しましょう。というか、首の部分、ポリキャップじゃないんだねぇ。
ひとまず、ストックとしてとっておいたもう一つのギラ・ズールから首パーツを借用し、事なきを得ました。ひとまず完成です。
リアルになる仕上げを行う
ダメージ加工の実施
さて、ギラ・ズールさん、ひとまず第一段階完成しましたが、休むことなく次の工程です。今回のメインイベントともいえる作業です。
そう、ダメージ加工です。
今回のコンセプトである、最前線へと向かうギラ・ズールを表現するには、ロールアウトしたてのピッカピカなギラ・ズールではなく、幾多の戦場を渡り歩き、傷つき汚れに汚れ切ったギラ・ズールである必要があります。
ってことで、いたるところにダメージを負わせていきます。ピンバイスで穴をあけたり・・・
カッターで傷をつけたりしていきます。
そしてここから、シルバーサーフェイサーを塗装した効果を発揮していきますよ~~。
現在、塗装は「シルバーサーフェイサー」の上に「グリーン」などの色が塗られています。従いまして、上に塗られている塗料を削りとってやることで、下地のシルバーが現れて、擦れて傷ついている表現を行うことができます。こういった表現は特に擦れやすいエッジ部分に行ってあげることで「リアル感」を増すことができるのです。
なんて、偉そうなこと言ってますが、初挑戦ですwww
とういうことで、ヤスリで表面上の塗料のみ剥がし取っていきます。本当は紙やすりとかがよかったのですが、平ヤスリ(ダイヤモンド)wwwしかなかったため仕方なく。クレイジーダイヤモンドです。
強くこすってしまうとシルバーの塗膜を通り越し、パーツ表面が出てくるだけなので慎重に。シルバーサフを厚塗りしておけばこの辺の調整もうまくいくと思います。
で、すべてのパーツのダメージ加工が完了するとこんな感じになります。
ダイヤモンドヤスリは、エッジを立ててこすることで、ツメで引っかかれたようなダメージ表現をすることができます。頭部の3本のキズはダイヤモンドヤスリを使って「赤髪のシャンクス」をイメージしてやってみましたw
すごくリアルになった!!金属の上に塗られた塗装が使用していくうちに擦れてきた感じが表現できるんですね。シルバーサーフェイサーお手軽ですね♪
ウェザリングの実施
ダメージ加工を行っただけでもだいぶリアル感が増しましたが、深く削ったところなどはプラスチックの部分が露出し、リアル感を損なってしまっています。
ですので、最終段階としてウェザリングという作業を行って見たいと思います。
「ウェザリング」とは、模型の塗装方法の一つで、風雨にさらされた実物の外観を模した「汚れ」「風化」などの表現を加える技法です。
今回使用したのは、「ガンダムマーカー ウェザリングマーカー6色セット」というものです。こいつ優れものでして、それぞれ使用シチュエーションが異なっており、次のようになっています。
- マッドブラウン・・・泥を表現
- スートブラック・・・すすを表現
- ラストレッド・・・さびを表現
- サンドブラウン・・・砂を表現
- バーントアイアン・・・焼鉄を再現
- シルバー・・・ダメージ部分に使用
というように、使い分けが可能なのです。
で、実際にやってみたのがこの画像。とてもリアルさに拍車がかかるんですっ。さびの感じとかすごい好き。しかもペンタイプなのでお手軽!!適当に塗りたくった上からフィニッシュマスターで無作為に広げていくようにするだけで、とっても簡単にウェザリング塗装ができるのです。
そんな素敵な「ガンダムマーカー ウェザリングマーカー6色セット」ですが・・・・・・生産終了(ちーーーーん)。
つい最近知りました。バラ売りでもいいのでぜひ復刻してくださいGSIクレオスさん!!
HG ギラ・ズール 完成
そしてウェザリングも完了して、HG ギラ・ズール、完成です!!どうでしょうか?この生々しさ。我ながらいいできなんじゃぁぁないか?と思います。
腰のアーマーあたりは特によくできたかなぁと思います。いい感じでシルバーサフの表現が効いて金属感が半端なくでています。やっぱりダイヤモンドはクレイジーかな。
バーニア周りには「すす」を表現するウェザリングをしてみました。バーニア内部はシルバーサフ+クリアーブルー(筆塗り)です。雑ですね。でも、いいアクセントになっていると思います。
エングレービングは、あまりにもきれいにできたからヤスリ入れるのが恐れ多くてきれいすぎて浮いてしまっていますね。実機考証では一番擦れそうな部分ですので思いっきり行くべきだったかな。
続きまして武装をフル装備した状態です。
最後に少しポージングでも。背景がうるさいとかはご勘弁を。いつものことですのでwww
そして、今回のコンセプトとなった思い出のポーズ・・・
あれ?なんか違う・・・www
でもまぁいいや。納得できる出来でしたので。
所要時間・使った道具・使った塗料
各工程の所要時間と今回使用した道具・塗料を列挙しておきます。
製作期間 | 約10日間 |
パーツ切り取り | 15分 |
ヤスリ掛け | 2時間 |
下地塗装 | 3時間 |
本塗装 | 4時間 |
スミ入れ | 1時間 |
デカール貼り | 1分 |
トップコート | 1時間 |
組み立て | 30分 |
加工(エングレービング) | 2時間 |
加工(ダメージ加工) | 1時間 |
加工(ウェザリング) | 2時間 |
使った道具 | ニッパー |
ピンセット | |
平ヤスリ(ダイヤモンド) | |
デザインカッター | |
めんぼう | |
ティッシュ | |
GSIクレオス Mr.リニアコンプレッサーL5/圧力計付レギュレーターセット | |
GSIクレオス Mr.スーパーブース | |
GSIクレオス Mr.ドライブース | |
ガイアノーツ G-06br フィニッシュマスター極細R | |
タミヤ モデルクリーニングブラシ 静電気防止タイプ | |
ジッポオイル | |
GSIクレオス Mr.ペイントステーション | |
GSIクレオス ネコの手持ち手棒 |
最後に
ガンプラとは関係ないですが、今回の投稿はWordPress5.0 グーテンベルクでの初投稿となり、かなり時間がかかって書くのに3日くらいかかってます。それでも、新しいことに慣れていくためにもあえてクラシックブロックは使用せずに書いてみました。慣れるとこちらの方が作業が早いし使いやすく自分は好きです。出来れば、「ブロック」の境界が分かりずらいので明示できると助かるかなぁ。
そんでもってまとめですが、今回は普段とは異なるHGを作成しました。ギラ・ズールを作るにあたって、11月の屋外で塗装を行いましたが、日が当たっているうちはいいですが、午後になってくると寒くなったり、風が強くなってきたりと、かなり過酷な条件となりました。特にエナメル塗料は換装に時間がかかりきつかったです。
いろいろ学ぶことが多かったと思いますが、コストが安い分、失敗したときのリスクを気にする必要がないので思い切ったことができるのはHGシリーズを使う大きなアドバンテージかと。練習用にガンガン作るのもいいかなぁと思います。まぁやっぱり手間はかかりますが、その分愛着も沸くもんかなぁと。皆様もぜひHGギラ・ズールでリアリティを追求したモビルスーツを作ってみてはいかがでしょうか。
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